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治療方針
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頻度の多い整形外科疾患に対する治療方針

1)骨粗鬆症

中高年女性に多い疾患です。脊椎X線像にて圧迫骨折の有無を精査、骨塩(密度)定量、尿中骨吸収マーカー(DPD)の測定を行います。骨塩(密度)が成人と比べ70%以下は骨粗鬆症と診断されます。治療としてはカルシウムの多い食物をとること第一ですが、内服として腸管からカルシウムの吸収を促進するビタミンD(アルフアロール)、骨の吸収を抑制するビスフオスフオネート(ベネット、ボナロン)、注射としてカルシトニン(1週間に1回)を用います。背骨の変形、腰痛の強い方には腰椎バンド(コルセット)着用することもあります。6ヶ月に1度、骨塩定量で治療効果をみますが、多くの患者さんで疼痛の軽減、体が軽くなったなどの臨床症状の改善とともに骨塩量の増加が得られています。他の病気でステロイドを使われている方、糖尿病の方、胃の手術を受けた方も骨粗鬆症になりやすいです。日常生活での骨折予防(転倒予防※)を指導、転倒しやすい方には骨折予防のヒッププロテクターを使用することもあります。当科で外来治療患者さんに骨折の頻度が少ない傾向がみられています。

※転倒予防についてのアドバイスーどうしても人間、誰でも年をとると転びやすくなるのはしょうがありあません。転倒する要因としては筋力の低下、体のバランスが悪くなると同時に歩幅が狭い傾向があります。簡単な運動としては片足起立を右足1分、左足1分を朝昼晩1日3回行うことは骨への刺激、筋肉、体のバランスにも良いといわれています。また、通常の歩行でもできるだけ歩幅を広くとるように、また、「いち」、「にい」、「さん」と自分で号令をかけて歩くと良いかもしれません。



2)膝関節痛(変形性膝関節症)

中高年女性で、やや太った方が多いです。X線像で特に膝関節内側の変形をみます。最も大事なのは膝関節支持、膝関節の運動のための大腿四頭筋訓練の指導します(これのみで疼痛が軽減することもあります)。また、歩行時、膝サポーター着用、膝内反位矯正のための足底装具を着用します。膝関節の変形による疼痛の持続する方には膝軟骨修復のためヒアルロン酸(1週に1度の関節内注射,5回で1クール)を行います。特にヒアルロン酸の効果は5-7回であらわれ、その除痛効果と持続は従来の局所麻酔剤と問題の多いステロイド注射より優れています。ヒアルロン酸は分子量の関係で経口(内服)での吸収はきわめて悪いため、局所の注射のみ効果があり、巷で宣伝されている市販の経口剤の効果は証明されていません。



3)肩関節痛(40肩、肩関節周囲炎)

原因なく、急激に発症するか肩関節痛で、急性期は肩関節の運動制限、夜間痛で不眠となるほどです。X線像で診断、治療の基本は疼痛の強い急性期は安静、疼痛が落ち着いた慢性期には暖めて、動かす(温熱、鍼灸治療+運動療法)ことが基本です。上記治療でも頑固な疼痛が持続する場合はMRI(核磁気共鳴断層像)で肩関節の精密検査、肩板損傷の有無を精査いたします。



4)腰痛

立位、歩行する人間にとり腰痛はさけて通れず、その要因は様々です。腰部の筋肉、靱帯、腰椎の関節、椎間板による神経の圧迫、腰椎の加齢、変形によるものなどがあります。X線像で診断、内服、外用(湿布)など保存治療でほとんどの症例に改善がみられます。体動時痛の強い場合、腰椎バンド(コルセット)着用することもあります。下肢症状(しびれ、痛み)があれば牽引治療を行います。上記治療でも疼痛が持続する場合はMRIで椎間板傷害(ヘルニア)を診断します。しかし、MRIで椎間板傷害(ヘルニア)があっても自然消退(ヘルニアが吸収される)があることより、治療の基本は保存治療です。



5)間歇性は行(歩行時の下肢のしびれー休むと軽減)ー脊椎管狭窄症

中高年男性に多く、腰椎の変形(脊椎管狭窄症)による脊髄の圧迫、脊髄血流が要因といわれています。脊髄血流改善のため内服(オパルモン、漢方ツムラ38)、カルシトニン(注射)、PGE1(パルクス、リブルの注射)を行いますが、腰椎の器質的要因が大であるため、治療効果はほどほどである反面、歩行不能など増悪例はほとんど経験していません。頻度は少ないものの、歩行(立位維持)困難、膀胱障害が生じれば手術(椎弓・切除)により脊髄の圧迫を軽減を行い症状の改善をはかります。



6)頚部痛(頸椎症、頸椎椎間板症)

X線像で頸椎の変形を診断、内服、温熱(鍼灸治療)、上肢、手の症状(しびれ、痛み)があれば牽引治療を行います。上記治療でも疼痛が持続する場合はMRIで椎間板傷害(ヘルニア)を診断します。MRIで椎間板傷害(ヘルニア)があっても、保存治療の効果があるため、腰痛以上に治療の基本は保存治療が良いと思います。



7)高齢者の骨折について

高齢者とくに骨粗鬆症の女性は筋力の低下、骨の脆弱性のため転倒または軽度な外力により骨折を生じることがあります。骨折の好発部位は脊椎、大腿骨頚部、手関節、上腕骨近位などです。治療の原則はやはり保存治療ですが、例外的に立位、歩行が困難となる大腿骨頚部骨折に対しては早期離床、早期退院(ぼけ予防のため)のため、90才以上の患者さんでも手術治療が第1選択になります。手術法は骨折の形状により人工骨頭あるいはスクリウ固定となりますが、当科ではこの1年、最高齢95才を含め手術例15例中13例が術後1週間で車椅子が可能になり、術後3週間で立位が可能になりました。



8)リウマチ、痛風(高尿酸血症)など

臨床症状、血液検査で診断が可能です。症状改善のための標準的治療として、リウマチでは抗リウマチ剤、金剤(シオゾールの注射)、消炎剤の併用を行います。痛風では高尿酸値7(mg/dl)を5(mg/dl)の目標に内服(ザイロリック、尿のアルカリ化のためウラリット)を行い、定期的に血液の検査を行います。